クライアント向けマイクロソフト製品のサポート状況
マイクロソフトの「メインストリームサポート」と「延長サポート」
WindowsやOffice等の製品は販売後、機能追加や不具合修正、パッチ適用、問い合わせや機能追加の依頼等のサポートが提供される。
これら全部が提供されるのが「メインストリームサポート」、動作に問題がある不具合の修正やセキュリティパッチの適用など最低限のサポートのみ提供されるのが「延長サポート」。大抵の人はマイクロソフトに問い合わせたりしないので新機能追加+不具合修正=メインストリームサポート、不具合修正のみが延長サポートと思っておけば概ね問題ない。
延長サポート終了後のソフトウェアの動作自体は可能だが、セキュリティパッチも提供されなくなるので「泥棒が侵入するための鍵なしの扉がある家」に住んでいるような状態になるので使い続けてはいけない。
また、Service Pack(以下SP)が提供された場合、SP提供開始後2年経過するとその製品は最新のSPを適用した状態のみサポートされるようになり、それ以前の状態は「メインストリームサポート」も「延長サポート」も受けることはできなくなる。ただし2年経過後も引き続きSPの適用は可能なため、SPをダウンロードして適用してやれば引き続きサポートされる。ちなみにWindows 8の場合は「Windows 8 SP1」ではなく「Windows 8.1」に更新されたが、8.1はサポート上Service Packと同じ扱いとなっている。
以下、今後2,3年のうちに発生するイベントについて列挙する。
Windows 7 SP1のメインストリームサポート終了
先日、2015/01/13に終了した。今後は2020/01/14まで延長サポートが提供される。 ちなみにSP1が適用されていないWindows 7は2013/4/9にサポートが終了しており、セキュリティパッチの適用を含めたあらゆるサポートを受けられない。ただし、無償提供されているSP1へのアップデートを適用すれば2020/01/14まで延長サポートを受けられる。
Office 2010 SP2のメインストリームサポート終了
2015/10/13にメインストリームサポートが終了する。延長サポート終了は2020/10/13。
Windows 8(not 8.1)のサポート終了
2015/10/17にサポート終了。それ以降のアップデートは提供されない。 ただし、Windows 8はWindows 8.1に無償アップデートすることでサポートが継続される。Windows 8.1も細かい更新が続けられているので現時点では正確には「Windows 8.1 Update」という状態のOSがサポートされている。(名前がわかりにくい!)
ちなみに2015年10月17日以降であっても8→8.1にアップデートするファイルはダウンロード可能なので、PCの中身を購入時の状態に戻してWindows 8に戻った!といった場合もWindows Updateから冷静に更新を続ければ問題はない。
Windows 10リリース時の無償バージョンアップ
2015年後半、ともいわれるWindows 10のリリース。先日のイベントでWindows 7/8ユーザにはリリース後1年間は無償でのアップデートが提供されると発表された。リリース直後はトラブルが多いと思われるので人柱er以外は半年ぐらい様子見して落ち着いた頃にWindows 10にバージョンアップするとよいのではないだろうか。
Internet Explorerのサポートポリシー変更
2016年01月12日に各OSに提供されている最新版以外のInternet Explorerのサポートが終了する。
Windows Vista SP2
Windows 7 SP1
- IE8 ×
- IE9 ×
- IE10 ×
- IE11 ○
- IE11 ○
個人利用者はサクッとバージョンアップしてしまえばよいと思うが、ここはむしろ法人ユーザがXPから7への移行時にIE6でしか使えなかった社内システムをIE8でしか使えないように改修してた、みたいな場合に騒動になることが予想される。もっとも、これは特定バージョンに依存するリスクをIE6の時に体感しながら改善しなかった経営の責任なので同情の余地はない。
Windows Vista SP2の延長サポート終了
2017/04/11に終了。 (VistaはWindows 10リリース後の無償バージョンアップは提供されない予定(つД`)) (とは言ってもVista世代のPCでWindows 10を動かすのは辛い場合が多いので買い替え推奨)
Office 2007 SP3の延長サポート終了
2017/10/10に終了。 Windows 7以降のOS上でOffice 2007を利用している場合はこの日までにOffice 365などへの移行を考える必要がある。