Android 4.3以下のWebView更新切り捨て問題が5.0以降では起こらない理由

先日、GoogleAndroid 4.3までのWebView(標準ブラウザやアプリからWebを閲覧するための機能)の更新を打ち切った、というニュースが流れた。スマホからWebにアクセスする場合かなりの確率でWebViewを利用するので影響は非常に大きい。が(、個人的にはあまり問題だと驚くほどのニュースだとは思っていない。現在国内で流通しているAndroidスマホは発売後数回更新されれば良い方で、その後は全く更新されずに放置されているのでいくらGoogleがセキュリティパッチを出したところで意味がない。)

現在Googleにサポートされているのは4.4と5.0となる。そして現在店頭販売されている機種はほぼすべて4.4なのだが、最新版の5.0には4.4以前にはないメリットがある。

WebView単独での更新

GoogleAndroid 5.0でWebViewをOSから切り離し、Google Playから単独で更新できるように変更した。これにより、現在のAndroidで発生する「Googleがパッチをリリースしてもメーカーが適用しないからユーザに届かない」という問題が、WebViewに関しては発生しなくなる。

じつはGoogleは以前にもGoogleが提供するサービスにアクセスする部分の機能「Google Play開発者サービス」をして切り離している。これによりGoogleのサービスが更新されてアクセス方法などが変更されても「Google Play開発者サービス」がGoogle Play経由で最新化されるのでOSの更新を待たずに最新のサービスが利用できるようになっている。今後はWebViewも同様に単独で更新されるのでメーカーの対応を待つ必要がなくなる。

問題としては現在国内キャリアから発売されている機種でAndroid 5.0が動作するのはY!mobileのNexus 5とNexus 6に限られる。あとはGoogle Play経由で購入できるNexus 9ぐらいで他に選択肢がない。

国際版のXperiaとかZenfoneのように更新が予告されている機種なら良いが、日本メーカーが各キャリア経由で出す機種に関しては夏以降のモデルを待たねばならない。

今後Androidを購入したり新機種に更新することを検討している場合はAndroid 5.0採用モデルが出るのを待つのが懸命だろう。